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富山インド協会


2017年 活動報告

AP州と「Win-Winの関係築く」 県国際交流係長が講演

 総会に合わせて講演会も開きました。富山県総合政策局国際課国際交流係長の川村祥生氏が「富山県とインドとの交流について」と題し、2015年に友好協定を締結したAP州の概要や、交流事業の進捗状況などを語りました。

※以下は講演要旨

富山県とインドとの交流について

 富山県総合政策局国際課国際交流係長: 川村祥生氏

 世界第2位の人口を擁するインドは近年、急速な経済成長を遂げている。富山県もこれまで「県ものづくり総合見本市」にインド企業を招いたり、インド映画のロケを受け入れたりしてきた。また富山インド協会や県薬業連合会が視察団を派遣するなど官民を挙げて交流に取り組んできた。

 このような流れを受けて2015年10月、AP州から富山県へ友好協定締結の申し入れがあった。同州はインド南部の州で、新州都建設を契機に発展する可能性が高い。また港が多く、東アジアからのアクセスにも優れているため、日系企業の新たな投資先、輸出拠点として注目を集めている。こうした観点から同年12月に協定を結び、石井知事を団長とした県友好訪問団を派遣した。16年11月には、植樹を通して自然を愛する心を育む「子供の森」計画を支援するため、オイスカ富山県支部や県議会オイスカ議員連盟と連携し、「緑の植林協力隊」を派遣。二つの学校で約160本の植樹活動を行った。

 本年度は新規事業として、インドのビジネス環境を視察する訪問団を7月から、同州と首都ニューデリーに派遣するほか、交流事業として▽県実務協議団の派遣▽同州からの短期研修生受け入れ▽インドへの理解促進セミナーの開催-を予定している。また、ASEAN地域などからの留学生受け入れ・定着促進事業の対象国にインドを追加した。

 富山県と同州との交流は、まだ始まったばかりだが、大きな可能性を秘めている。中長期的に友好関係を前進・深化させ、双方にとってWin-Winの関係を築いていきたい。

伝統の踊り華やかに ラダック民族舞踊公演

 富山インド協会の民族舞踊公演は10月5日、富山市の富山第一ホテルで開かれました。インド政府機関から派遣された「北部芸能文化協会」のメンバーが、同国北部の山岳地帯ラダックに受け継がれる伝統の踊りを披露。太鼓や笛の音に合わせて華やかなステージを繰り広げました。

 公演は2017年の日印友好交流年を記念して開催。春の訪れを喜ぶ花の舞「メントッコ・スタッドモ」で幕開けし、遊牧民に伝わる祝いの舞やフォークソングなど、多彩なプログラムを上演しました。宮廷舞踊の一種「チャンスキヤン・ダンス」では、男性陣が不老不死の薬に見立てた水入りの壺を頭に乗せ、ダイナミックなダンスを繰り広げました。

 フィナーレでは、平和と再会の祈りを込めた「タシス」を披露。会員も飛び入り参加し、出演者と共に輪になって踊りを楽しみました。

 公演終了後には昼食懇親会を行い、出演者も交えて親睦を深めました。

ラダックとは…

 「ラダック=峠の地方」という名前の通り、ヒマラヤ山脈とカラコルム山脈に挟まれた平均標高3500㍍以上の砂漠地帯で、中心都市はレー(Leh)。かつてはラダック王国という独立した仏教国でしたが、19世紀に滅亡し、後にインド領となりました。

 チベット仏教の中心地の一つとして知られ、よく「リトル・チベット」とも称されます。中国の文化大革命の影響を受けず、また近年まで外国人の入境が許されなかったこともあり、チベット自治区よりもチベットらしい文化が色濃く残っていると言われます。

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